2018年8月21日火曜日

【読書 x 自己啓発】仕事でドイツ人と関わる人全てに読んで欲しい!仕事の「生産性」はドイツ人に学べ 「効率」が上がる、「休日」が増える / 隅田貫

ドイツ人の働き方を知るためにはこの1冊で十分!ドイツと関わりのある仕事全ての人必読の書!



ドイツに駐在してはや5年。
ドイツ人の働き方、考え方は良く理解しているつもりです。
そんな僕が「理解しているつもり」だったことが全て言語化されている!
と感じたのが


隅田貫さん著の
仕事の「生産性」はドイツ人に学べ 「効率」が上がる、「休日」が増える / 隅田貫


です。


最近でこそ「ワークライフバランス」という言葉が認識され始めていますがまだまだ日本人の考え方とドイツ人の考え方には違いがあります。
その違いを理解する、しないで仕事をするのには大きな違いがあります。
無駄なストレス、衝突を避けることもできます!



気になったポイント抜粋!


日本とドイツの違い


  • ドイツと日本でGDPは日本のほうが大きいが一人当たりGDPは負けている状況。
  • 一時間当たり労働生産性はドイツが$65.5に対して$42.1
  • 年間休日数もドイツ145に対して137.4
  • 日本とドイツの違いはどこにあるのか、、、働くということに対する考え方や、生活の姿勢がもっとも大きな違い
  • ドイツと日本は、国民をどう捉えるかの考え方が違う。ドイツは国民をどちらかといういえば労働者だと捉えて、労働者の権利に重きを置いてきた。日本は消費者だと捉えて、消費者の権利を重視している。byドイツ日本研究所のヴァンデルベルガー博士
  • 日本では下っ端が一番働く、ドイツでは経営者、管理職が一番働く。


ドイツルール(法律、仕組み)、働き方



  • ドイツでは閉店法という法律があり、日曜と祝日は営業してはいけないとなっている1957年に施行、いろいろ改定を経ていまに至る。
  • ワークライフバランスではなくライフワークバランス
  • VWでは終業時間外はサーバーを停止してメールが見れない仕組み、Daimlerでは休暇中に受けたメールは自動的に削除など「しない仕組み」を徹底して作る。
  • 「現場の自由度」の高さ。日本では仕事を管理するつもりが、人を必要以上に管理することになっているかも
  • ドイツ自立心は教育からくる。10歳で進路選ばないといけない。6歳になると小学生で義務教育を4年間受けて5年生になると①大学進学を目指すギムナジウム②専門大学進学を目指す実科学校③職人や工員を目指す本科(基幹)学校①は19歳まで学ぶ②は15歳③は16歳までしか学ばない。
  • Ruhezeit(ルーエツァイト)静かな時間=平日は夜の22時から朝7時までと昼間の13時から15時まで、土曜日は19時から朝8時まで、休日と祝日は全日、騒音をたててはいけないという法律。
  • 育児休暇は最長3年、育児休暇中の保障に関しては子どもが生まれる前の平均賃金(手取り)の67%を受給できる。父親の育児休暇所得割合は34.2%。
  • 一般家庭から出るごみの処理責任は生産者にあると定めている。そのためスーパーにはペットボトルや瓶の回収機があり、持ち込んだ本数、種類に応じてクーポンが手に入る。あらかじめペットボトル料金にデポジットが上乗せされている仕組み。
  • ハルツ改革①雇用促進のための職業訓練、雇用あっせんの強化②労働市場の規制緩和③解雇制限の緩和④失業保険給付の縮小。これに加えて社会保障制度や医療保険、年金制度なども改革し、社会の枠組みを根本的に変えた。
  • 1日8時間労働、最大10時間、週60時間まで働いていいとなっている。日本と違うのは違反した場合の罰則。抜き打ちで検査があり、違反している場合経営者は最高1万5千€支払い、1年間の禁固刑が科せられる。



ドイツ人考え方



  • 「人は人、自分は自分」。それぞれの階層の人が自分の人生に誇りを持っている。
  • 自分の人生を第一に考えているから、働くことに対しても客観視ができている。
  • 厳しくするところでは厳しく律するけれども、受け入れる柔軟性もある。
  • 仕組みにお金と時間をかける。
  • ルールは守るものですが、ルールが現実に合っていなくてうまくいかないのなら、改善すべき。
  • 自分で時間を管理するのは当たり前。



その他



  • 日本の電車や駅に日本の今の閉塞感の原因が凝縮している。(自立していない、ルール縛り)
  • 他人に変化を求めるのではなく、自分が変わることで成長していかないといけないのだと気づかせてくれたのが山
  • 知りたいのは、どのように前に進むかであって、前に進めない理由ではない。
  • 部下の不安にも寄り添いながら、距離をうまく取ることではじめて、自主性が育まれ、士気向上、そして生産性向上へつながります。
  • 協調と同調を取り違えている
  • 失敗したら何故?ではなくできるようにするには何をしたらいい?に議論が進む。犯人捜しではなく問題解決に力をそそぐ。
  • 失敗を受け入れられる柔軟な組織にならないと、これからの時代は勝ち残っていけない。



最後に、感想:



5年間ドイツで働かせてもらってますが、本書に書かれていることは「その通り」と思うものばかりでした。なんとなく理解していた仕組み、ルール、法律のことも書かれてありドイツについてより理解を深めることができました。


生産性があがると時間にゆとりができ、人はもっと幸せになれる。

と最後のページに書かれていましたがこれが全てだと思います。


ドイツも日本と同じく古き伝統を愛する国だと感じています。
ただ非効率は徹底的に嫌う点が日本との違いです。

ドイツで学んだ考え方を日本にどう持ち帰り、適用させて働く仲間をより幸せにするか。
ドイツで働かせてもらった自分に課せられた役割なのかな、と考えさせられた本書です。

冒頭でも書きましたがドイツで働く、若しくは何らかの形でドイツ人と働くことがある人には必読の書です。
これを読んで一緒に働く仲間のことをより理解しましょう!




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